業務の開始
任意後見制度は、ご本人が認知症などで判断能力が衰えたときのための制度です。契約締結後も、すぐにサービスが開始されるのではありません。家庭裁判所に審判を申立てて、任意後見監督人が選任されたときにサービスが開始し、月額報酬が発生します。
家庭裁判所の審判を申し立てるかどうかは、お客様やご家族、ヘルパー、ケアマネジャー、その他関係者の意見を参考に、もっとも適切だと思われるタイミングで、当社が行います。
ご本人の同意について
本人の意思を尊重するため、同意をすることができる程度に本人の判断能力が残っている場合は、本人の同意がなければなりません(任意後見法4条3項)。
また、本人以外の方の請求により任意後見監督人選任の審判をする場合も、本人の同意を得る必要があります(ただし,本人が意思表示できないときは必要ありません)。
事務の終了
任意後見契約は、通常、お客様の死亡により終了します。終了後は、速やかに事務の清算をして任意後見監督人に報告したのち、管理していた財産を相続人または遺言執行者に引き継ぎます。
当社において死後事務委任契約を締結している場合は、任意後見契約の終了と同時に、死後事務委任契約を開始いたします。
後見監督人の選任について
任意後見が開始した場合、任意後見監督人が必ず選任されます。
任意後見監督の事務の費用、報酬については、法定後見の規定が準用されていますので、お客様の財産の中から支出されます(任意後見法7条4項、民法861条2項、862条)。報酬額は、家庭裁判所が判断して相当な額を決めます。